50周年記念OB会

熊本大学応援団創立50周年

 

 記念OB会-演武会・祝賀会 2016年(平成28年)10月29日(土)     


2016年(平成28年)10月29日(土)に熊大体育館、メルパルク熊本で記念演武会、祝賀会が盛大に開催されました。

熊大応援団演武(学生歌など)15演目の開始時間(ビデオ)の目安は下記の通り

①易水流れ寒うして 20:20     ②必勝の歌24:45        ③同期の桜 28:40     ④翠密33:40 

⑤第3学生歌41:50          ⑥惜別の歌41:50        ⑦熊大応援団逍遥歌52:45 

⑧実践演武58:10  (Win the Game、メヒコ、でんでん虫、わっしょい連呼、フレーフレー熊大) 

⑨椿花咲く1:02:40        ⑩勝利への拍手1:08:00     ⑪田原坂1:13:00      ⑫第2学生歌1:18:00

⑬第1学生歌1:21:30        ⑭学生応援歌(我が熊大)1:24:30    ⑮武夫原頭に草萌えて1:27:00

 

①午前中の練習  

前日の雨が嘘にみたいな天気となる。朝から熊本大学、武夫原の地は晴れわたる。全国から応援団OBがぞくぞくと集まってくる。OBにとって待ちわびた50周年記念OB会の日である。特に熊本地震のため5/7から10/29に半年の延びたので尚更である。 

会場となる新競技場は応援団OBには目新しい。我々が現役の時は草むらであった場所に増築された競技場だ。午前10時、応援団OBの演武練習やBLAZESの練習が始まると、あっという間に競技場内は熱気に包まれる。この練習風景を見ていると、記念OB演武会が無事に終わるかどうかの不安が"成功する"という確信に変わっていく。

集中しているせいか隣のグループの歌声や太鼓も気にならない。反復練習をして、演武のスピードや間の取り方のミーティングが熱心に繰り返される。だんだんと目の鋭さが増してくる。一回の演武で汗が噴き出す。体力の衰えを感じる場面もあるが、懐かしさと年甲斐もない高揚感で疲れを感じない。 

通しの練習で、とりあえず無難に3演武をまとめ上げる。技巧、声量、キレのどの部分においても、時の流れは残酷なものである。でも唯一上回るのが、白髪や少し太めになった体型と対照的な眼光の鋭さが、OB演武会の魅力であろうか。練習を終えての昼食タイムでは、本番前ではあるが、何となく練習の充実がもたらす余裕の表情となる。体育館の玄関先で車座に座り込んで昔話に花を咲かせる。


②総会     

総会も今回は体育館で行う。総会議案等の詳細は別途報告予定で、ここでは雰囲気を記載しよう。何たって、女子団員が1名入団したことはビッグニュースだ。この小さな、いや大きな芽を更に大きいものにしたい。この50周年OB会を契機にリーダー部復活を実現するために、OBの力を結集していきましょう。

議案の概要…。特別会計もほぼ執行。思った以上に団旗制作が廉価に行えたため、いろんなことに使えた。BLAZESフラッグ、記念誌制作、ビデオ撮影、体育館での演武会撮影などである。そしてOB会参加者約80人、運営費拠出OBの賛同者70人、あわせて150人のOBがの想いが一つになったOB会である。

28年度の議案では、上記150人の想いが予算の余裕を生み出し、記念事業として恒例の現役活動助成費5万円⇒19万円にアップすることができた。これはOB会前の10/1の幹事会&現役との打ち合わせの中で、練習用マットの熱望していたことと結びついた結果である。OB会当日のマットは皆さんも見られたと思うが、厚さは10mm程度…。購入希望のマットの厚さは35mmだ。これなら練習中も安心できる。ともかく今のマットは薄くて落ちたら痛いと言っていた。記念事業にふさわしい、現役へのプレゼントが出来たと思う。


③BLAZES&マーチングメロディー    

総会の後は演武会である。第一部はチアリーディング&マーチングメロディーが繰り広げられる。総勢30人の華麗なる、リズムに乗った演技である。若さには笑顔が良く似合う。九州大会から全国大会にも出場しておりレベルも高い。体育館に作られた特設舞台によく映える。

チアの演技終了後は、創成期のチアリーダーの井手口さんから熱いメッセージが現役の団員に伝えられる。「私たちのチアが伝統のある応援団と一緒に活動できるのか?でも同じ志を持つリーダー部の方々と懸命に取り組んだ学生生活は充実していた。そして私たち温かく向かい迎い入れてくれたOBの方に感謝している…」リーダー部と一緒のマーチングメロディでは、新しい女子団員も華麗なるバチさばきも見せてくれた。


④OB演武第1部 易水・必勝・同期の桜

第一部は「立田班」の演武だ。この班の平均年齢を写真をみながら数えたら62歳になってしまった。上は70歳で下は55歳である。体は堅く気持ちも堅くなっているが、40年前の心意気で歌い演じます。昔から演武会の最雨降らば雨降る思いに…。裏巻頭言の独白も情緒豊かで若さあふれる演武、バックも必死にハミングで盛り上げる。体を斜めに倒しての演武は腰に悪そうだが頑張れ!初を飾るのは「易水流れ寒うして」である。演じるリーダーは、15代宇治野さんだ。

次は、体育会クラブの試合前の壮行会では必ず披露する応援歌演武の「必勝の歌」だ。アップテンポで、勇猛果敢な歌詞で我々OBも一番多く演じた演武である。リーダーは9代戸上さんだ。衰えることない声量で「フレー、フレー」と士気を鼓舞してくれるだろう。

次に演じますは、貴様と俺とは同期の桜♪っと歌い踊り通す「熊大同期の桜」は、誰でも知っている歌を応援団風にアレンジした勇ましい演武です。現役の時と比べて四股立ちは、ちょっと高め、腕をぐるぐる回すのは苦しいですが、あとは気合でカバー。演じるのは6代遠山さんです。第一部の最後の演武だ、残る力を振り絞れ!


④OB演武第2部 翠巒・第3・惜別

第2部は若手で固めた。それでも平均年齢51歳である。というのも演武「翠巒」は16代が創作した演武であり、それ以後の世代で集めた。そんな中で構成上で11代岡本さんだけが最年長で組み入れた。もちろん一生懸命に翠巒をマスターしてもらった。

最初は、その「翠巒」である。歌を含まない拍手ものの演武は、気合と一糸乱れない手の動き、そして掛け声が重要である。16代松本さんは自ら手を挙げてリーダーを志願した演武である。小さいことであるが、下の右側の写真、横が一直線に並んでいるのは、30年前とはいえ体に染みついた整列の仕方である。見ていて気持ち良い。

次は第3学生歌である。第1、第2に継ぐ第3学生歌である。企画の段階では第2まで演じれば記念OB会では第3は省こうかという意見もあった。この第3学生歌は腕をぐるぐる回さなければいけないに3番までの歌詞もある。でも第11代の岡本さんが手を挙げてくれた。気合と歌詞の素晴らしさを再確認させてくれる演武だった。

第2部の最後は、「惜別の歌」である。7代の時の創作した演武である。島崎藤村作詞の誰でも知っている歌である。熊大応援団は、この歌を前半は拍手もの、後半は歌者に仕上げた。昨年不慮の事故で亡くなったOBを追悼の心を込めて同期の19代木村さんが心を込めて演じます。


④OB演武第3部 逍遥歌・実践・椿花咲く

第3部「龍南班」の登場です。何となく平均年齢を求めると59歳くらいかな。44歳から66歳までの幅は広い。14代の安藤さんが持っている写真は同期の仲間、若くして世を去った2人の仲間です。一緒に我々と演じてください。さて演武の最初は「応援団逍遥歌」である。詩吟で始まるこの演武は、熊大応援団の意気込みを表現しています。誰のために練習をするのか、何の目的なのか…青春時代の葛藤を感じながらも日々の練習に励む気持ちを演じます。5代の茅畑さんの詩吟が久しぶりで嬉しいです。

実践演武とは、応援団にとっては大切な演武です。1回生と2回生が、野球や水泳、バレーボールなどの応援に於いて声の限り、体力の限りにおいて演じていきます。灼熱のインカレの応援も忘れられません。この演武はOBの総力で行います。Vサイン、メヒコ、でんでんむし&ワッショイ連呼、フレーフレー熊大を次から次に演じます。

第3部のラストは「椿花咲く」です。現役の時は歌う事や演じることで精一杯でしたが、このOB記念演武会を迎えるにあたって、もう一度歌詞を読んでみると、明治の五高生の真髄に触れた気もします。春弥生…に始まる独白は何回聞いても心に残ります。演じるのは6代の林さんです。


④OB演武第4部 勝利への拍手・田原坂・第2

第4部の最初の演武は「勝利への拍手」です。単純な拍手と雄叫びで構成されています。「静」から「動」へ、「動」から「静」への緊張感と一緒に演武は進み、最後は勝利を勝ち取った喜びを表しています。この体力を要するリーダーを演じるのは、22代の中村さんです。ちなみに第4部「蘇岳班」の平均年齢は58歳です。

雨は振る降る人馬は濡れる♪で始まる「田原坂」です。この歌をアレンジして応援団風の演武に仕立てました。静かな歌ですが勇壮な掛け声も途中に加わり、見る者に田原坂の情景を思いださせるような感動の演武です。演じますは、9代の荒木さんです。

熊大ああ、我らが学苑♪と一番、二番、三番と歌い上げます。テンポの良く歌い続けるバック、気合の入ったリーダーのフレーの雄叫びが調和して、あっという間に三番まで歌い続けます。リズムが良いだけにバックの手の回しを揃えるのは難しいのですが、世代を超えて見事にあっています。演じますは、10代の村瀬さんです。


④OB演武第5部 第1・我が熊大・武夫原頭に草萌えて

もう最後の第5部「黒髪班」を迎えました。最後は歌を中心にした演武三題です。古くは「武夫原」、学生歌の代表「第一」、そして応援歌「我が熊大」です。平均年齢は若手3人が思い切り引き下げてくれました。平均55歳です。では、最初の演武は、白銀の光あふれ♪♪で始まる「第一学生歌」です。多くの壮行会で歌い続けた記憶があります。その分、OBになった今もその歌声や演武は体にしみこんでおり懐かしく感じます。演じますは、6代の福岡さんです。

次は「我が熊大」です。昭和48年に学内で応援歌を公募して熊大生が作詞作曲した曲にに演武をつけました。第7代の時代のことです。当時としては新しい演武であったので一生懸命にリーダーとバックの動きを合わせる練習をしたことを覚えています。演じますは。今回の記念OB会で参加した中で、一番若い33代の安倍さんです。

いよいよ本日の最後の演武、「武夫原頭に草萌えて」です。熊大生なら誰でも知っている演武です。でもこの演武会の後の祝賀会では、チア学生からは、「武夫原頭に草萌えて」でバックで踊る演武を初めて見ましたとのこと。この踊りは簡単なようで結構体力がいるし、敏捷性も求められているのです。OBになってはつらい踊りです。演じますは7代の河村さん(OB会会長)です。

⑤コーナー司会ありがとう 

11月末発行予定の「OB会だより」への寄稿の中に、30歳から60歳代までのOBが入り乱れて演武ができるかどうか…不安に思っていたというOBも多かった。でも演武という共通項の絆は思った以上に錆びてなく、輝きそして新しい生命をOBに与えてくれた。午前中の練習の和気あいあいの雰囲気がそのことを物語っていた。そして本番の真剣さは熊日新聞の記者をしても、驚かせ感激させた。

その本番の緊張をほぐして盛り上げてくれたのが、下記の総合司会とコーナー司会の面々だ。最初に己の応援団への気持ちの発露は、全員の共感を呼びおこし、素晴らしい演武会を演出してくれた。進行管理も抜群で予定時間通り進行であった。最終的には1時間20分予定が2分オーバーしただけだった。本当にありがとう!

⑥鼓手・旗手も盛り上げた

我々に演武会をより盛り上げたのは、当たり前だけど鼓手と旗手である。世代によって異なるスピードを調整して、乱打や拍手ものの間も見事に表現してもらった。特に山中さんには太鼓のリズム表まで作成してもらった。これも将来への大きな財産だ。「ボクは太鼓します」との申し出を受け、各班毎に練習時から太鼓に専念してもらえたのも良かった。

そして50周年記念事業で贈呈した「団旗」の晴れ舞台にもなった。その団旗は昔の復刻版であり、目にも鮮やかな紫紺がまぶしい。願わくば、我々の時代のように、壮行会や応援で、毎日のように武夫原にこの旗が高々と風になびくことを祈念するばかりである。

⑦祝賀会も大いに盛り上がる

OB演武会という共同作業をした後の祝賀会…盛り上がらないはずもない。開会の挨拶では、故金守初代顧問、故和田初代団長…今日に日を一緒に迎えることが出来なかった物故者への感謝の気持ちを込めた黙祷を行った。河村会長からは、これまでの熊大応援団50年の歩み、そして、これからのOB会が目指すものについての熱い挨拶があった。続いて古島副学長の力強い大学の支援の話、そして現顧問、中川先生の乾杯で祝宴が始まった。

また、50周年記念事業として現役への「団旗」「BLAZESフラッグ」の贈呈のお披露目と現役から謝辞の挨拶もあったことを付け加える。

⑧祝賀会も大いに盛り上がる



50周年記念演武会の模様は熊日新聞でも11/4(金)に特集記事として大きく取り上げられました。